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7月

【271】 2019年7月22日付 フィンテック最新事情(129)

新規参入を限定させたシンガポール当局
デジタルバンクを使った金融政策 シンガポール
 
 アジアの金融センターの香港とシンガポールに、新たな銀行の参入が始まってきている。これを香港ではバーチャルバンク、シンガポールはデジタルバンクと呼ぶ。先行した香港では、昨年5月に当局が「バーチャルバンクのガイドライン」を発表し、すでに今年3月から8行が開業免許を得ている。
 一方でシンガポールの当局は、7月1日に「デジタル・フルバンクのフレームワーク」を公表。新たなデジタルバンク5行にライセンスを与えるとその概要を発表、申請を8月から受けつける。
 7月2日には、「シンガポールのデジタルバンキング・ライセンスについて知っておくべき7項目」が報道された(フィンテックニュース・シンガポール)。
 その最後の項目に「破壊的なビジネスモデルは承認されない。すでに確立されているエコシステムを破壊することまでを求めない。あくまで既存のエコシステムに新しい価値を加える事業であること。すでにタクシー業界で起ったような市場破壊は求めない。地元の銀行システムは守っていく」とある。
 これをこれまでに紹介してきた「デジタルバンク」の文脈で考えれば、どのように位置づけられるのだろうか。
・・・続きは紙面に掲載

【270】 2019年7月15日付 フィンテック最新事情(128)

「デジタルをどう感じているか」が境界線
デジタルバンク変革はすぐ目前に
 
 「だんだんと、そして突然に」はヘミングウエイの小説「日はまた昇る」の中でマイクが倒産の理由を聞かれた時に使った言葉、これを今は、21世紀の市場の変化が、地下で起こっているよう見えることだと表現する。この突然に襲ってくる変化を無視するのは不可能で、これまでにリテール業界が経験している。これまでのグローバルなデジタルバンキングの展開を見れば、すでに「突然の変化の段階」など過ぎ去っているのかもしれない。ところがまだ「穏やかな変化」の段階だと思われている。突然の変化は、目前にある。
 アメリカンバンカー紙(6月19日付)が「デジタルバンキングの大きな変化が目の前に迫っている」とこのような書き出しで報じた。この突然の変化の起きる根拠である次の数字を、オリバー・ワイマン(世界有数の経営コンサルティング会社)の報告書「Time to Start Again」から引用した。
 まず、デジタル技術で構築された新しい銀行「デジタルバンク」と、「従来の銀行」とを比較。すると①決済口座の顧客を獲得するのにデジタルバンクは30ドルで済むが、従来の銀行では150ドルかかる。
・・・続きは紙面に掲載

【269】 2019年7月8日付 フィンテック最新事情(127)

フィンテックでは「儲けられない」のか
破壊は「国での地域差」が大きい
 
 昨年10月にスイスのフィンテックニュース・サイトから「フィンテックによる破壊を定量的に紹介する」報道があった。その内容は、アクセンチュアの報告書の中から「金融サービス産業構造の変化の規模は国によって異なる」との分析結果を引用している。この分析は、世界の銀行業界における変化と混乱のレベルを定量化するために7つの市場にまたがる2万以上の銀行および決済機関を対象にした。
 銀行および決済機関の数は2005年の24,000から2017年の19,300と、12年間で20%近く減少し銀行市場の新規収益の3分の1が新規
参入組であるチャレンジャー銀行、ノンバンク決済機関、大手ハイテク企業などによって占められており、これが従来の銀行の競争力を脅かしている。
 このように銀行業界の破壊は進行しているが、多くの既存の銀行は、新規参入組の脅威に対して、無視し続けている。その理由を、「フィンテック・プレーヤーは革新的でなく、収益や利益を生み出していない」と主張している。しかしもはや、無視ができないほど、世界中でイノベーションが起きている実態が明らかになった。
・・・続きは紙面に掲載

【268】 2019年7月1日付 フィンテック最新事情(126)

ユーザーに「金融サービスの〝違い〟をどう感じさせるか」は難しい
デジタルバンクFINNの撤退 後編
 
 前号で、モバイルバンキングに3,320万人を抱え、1年間に300万人のユーザを増やしているJPモルガン・チェース銀。しかし同行が創ったデジタルバンクFINNでは9カ月間でたった47,000ユーザしか獲得できなかったと紹介した。この不振からチェース銀は6月6日、FINNからの撤退を発表した。
 アメリカンバンカー紙は当日の朝に「JPモルガンはFINNを閉鎖し、ユーザをチェース・モバイルに移す」と速報。その日の夕方に「JPモルガン・チェースのFINNはどこが間違っていたのか?」と改めて解説した。
 この解説記事の最初に、チェースと同様の戦略をとっている他の銀行、ウエルズファーゴ銀の Greenhouse、シチズン銀の Citizens Access、米国三菱UFJグループの PurePoint でも、同じ運命をたどるのではないか。これでは、従来型の銀行が全く別ブランドのデジタルバンクを持っても、チャレンジャーバンクやフィンテックに対抗できなかったとの証左になるのではないかとの危惧を示した。
 失敗の原因について、「デジタルバンキング・サービスに全く特色のなかったのが大きな原因」「本来の狙いである顧客の節約・貯蓄に役立つ最先端の革新的なデジタル機能を、提供できていなかった」と指摘する専門家の意見を紹介している。
・・・続きは紙面に掲載
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