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【159】2016年11月28日付 フィンテック最新事情㊵

世界の〝金融センター〟の地位は譲れない(スイス)
「フィンテック銀行の設立」 認めたスイス
 
 各国の金融当局でFintech支援の競争になってきた。前号で指摘したが、Fintechへのベンチャー・キャピタルからの投資が減少した一方、銀行系のファンドの投資がこれをカバーしている。この事実は今や金融サービス開発マーケットでのFintechの位置づけが、不動のものになってきたことを意味する。それと同時に雇用を生みだし、景気を刺激するFintech産業は、金融センターを抱える政府にとって、産業育成のための重要な政策課題になった。
 7月14日のswissinfo(スイス公共放送協会)は次のように報道した。「スイスはすでに世界の金融センターの地位にある。ワールド・エコノミック・フォーラムでは世界のイノベーション・スコアボードでトップ(日本は16位)。にもかかわらず、仕事と富をもたらす『F i nt e c hの創造的な分野』では、ニューヨーク、ロンドン、ベルリンに及ばず、オランダやルクセンブルクにさえ抜かれている。アジアではすでに、中国、インド、シンガポールが大きな波を起こしている」。
・・・続きは紙面に掲載

【158】2016年11月21日付 フィンテック最新事情㊴

IT業界はトランプ新大統領の「排他性」に危惧する
トランプ大統領「デジタル資産」は守る
 
 驚くべき番狂わせで大統領選を勝ち取ったトランプ氏。この直後にクレジットユニオン・ジャーナル紙は「トランプはFintechをいかに抑え込めるのか」と報道、Fintechの基盤である「オープン・インターネットの危機」を取り上げた。
 ペイメントや金融サービス業界は、その開発やサービスの提供をオープン・インターネット環境に大きく依存している。しかも、国を超えたグローバルにビジネス展開ができる環境が必要である。オープン・インターネットをネット・ニュートラリティ(ネットの中立性)と表現すると、「通信回線は一定料金でその伝送能力を提供すればよいのであり、伝送されるサービスの内容によって、差別や制限を加えたりしてはならない」との原則がある。
 IT業界の人達が求めるこのネット・ニュートラリティをオバマ政権が支持してきた。ただ、この原則について共和党内には意見の異なる人たちもおり、2党間で論争になっている。トランプ大統領の登場は、この論争に一段と火を付けると思われている。Fintechの人達は、アンチ・ネットニュートラルの機運が、米国内に広がらないことを願っている。トランプ氏の主張する、排他性や孤立主義を危惧している。
・・・続きは紙面に掲載

【157】2016年11月14日付 フィンテック最新事情㊳

たった資産467億円の銀行が期待され始めている
コミュニティバンクからの挑戦
 
 銀行が最新のIT技術を活用し、新サービスを開発する。このような「金融とIT」の関係は、銀行の経営環境及び顧客ニーズの変化、それにIT技術の進展を背景に、過去もそうであったように永遠に続くものであり、「テクノロジー・インペラティブ」と表現する。
 一度でも技術のサイクルに乗り遅れると競争に乗り遅れてしまうので、大きな投資額を常に要求されるリスクでもある。
 フィンテックの登場によって、この「金融とIT」の関係に、第3のプレイヤーとして投資家が加わった。これによって、今まで銀行自身の投資で構成してきたマーケットが大きく変わり、金融サービスの提供者が増えることで、緊張感が増した。
 これを顧客目線から見ると、従来ではサービスを受けられなかった、受けられても不便なサービスだと不満を持っていた人々にとって、歓迎すべき新規参入者が出現したことになる。
・・・続きは紙面に掲載

【156】2016年11月7日付 フィンテック最新事情㊲

「地域」「業務分野」への広がりをレポートした
「規制対策」も登場 16年版100社リスト
 
 2014年から毎年発表され3回目となる16年度版Fintech 100社リストが10月24日にKPMGとFintech投資会社のH2Venturesから発表された。
 このリストは世界中で実績のあるFintech50社と、これから期待の持てる、興味深い新興50社で構成される。選考基準は①投資を得た総額②増資の増加率③地域的な分布④業種別の分布⑤プロダクト、サービス、ビジネスモデルのイノベーションの程度、である。
 今年のリストから見えてくるFintechの実態は、業界の破壊がグローバルベースに拡大していること。100社への投資が昨年度の100億㌦に対し146億㌦に増えた。しかも昨年の報告では「ディスラプター(破壊者)からエネーブラー(開発支援者)へのシフト」だと強調していたが、今年にはグローバルに実績のあるFintech50社の92%は、「銀行を助ける」よりは、Fintechの原点である「銀行を破壊する」意識を持っている、と報告している。
 最近の各種Fintech関連レポートは、「銀行を助ける」Fintechの増加が顕著だとの主張が目立っていた。しかし、銀行のマーケットに食い込み、活動範囲を広げているFintechが定着してきている、この事実は直視しなければならないのも事実のようである。
・・・続きは紙面に掲載
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