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2013年12月9日

2013年12月9日付 第2778号

〈1面〉NISA口座 異動・再開設可に
 
 自民党税制調査会小委員会は3日から、2014年度税制改正重点項目のいわゆる「○×(マルバツ)」作業に入った。会場となった同党本部の901号室は関係省庁を中心に人があふれ、議員の入室が困難となるほどの混雑になった。今回の第1回○×では自動車税のように「政策的問題として検討する」マル政項目は、次回会合に先送りされており、これらを除く査定。財務金融部会の重点項目だった「NISA(少額投資非課税制度)口座開設の柔軟化」は「△」で残り、実現することになった。一方で損益通算は「ダブル△」となり「長期検討」と先送りされた。
 
〈2面〉PPP/PFI 財政制約下で有効 政投銀

 「平成の大合併」と呼ばれる大規模な市町村合併が本格化してから、間もなく10年が経つ。この経過に伴い、今後は「合併算定替」の特例は段階的に縮減されていくことになる。経常一般財源に占める合併算定替による普通交付税の割合は小規模団体ほど高く、合併算定替の終了が財政運営に与える影響は非常に大きい。こうした財政制約下での老朽化する公共施設の維持・更新などの対応が合併市町村の大きな課題だ。課題解決に向けて政府が後押しし、金融機関の積極的な関与が期待されるPPP/PFIによる民間資金・ノウハウの活用が有効となりそうだ。日本政策投資銀行の地域企画部が「合併市町村が直面する財政上の課題~失われる交付税9000億円、迫り来る公共施設老朽化~」としてまとめ、先月公表した。
 
〈3面〉野村HD 「インベストメント・フォーラム2013」開催

 野村ホールディングス(HD)は3~6日の5日間、都内のホテルで年末恒例の「インベストメント・フォーラム2013」を開催した。今年で16回目。参加登録をした機関投資家は国内外合わせて約2000人、参加した企業数は同じく約230社にのぼり、ともに過去最高を記録した。安倍政権が推し進める一連の経済政策・アベノミクス、日銀の異次元金融緩和を背景に日本経済、企業業績は徐々に明るい兆しを見せ始めており、海外投資家の日本株へのスタンスが顕著に表れた格好だ。初めて来日した投資家も目立った。

講演する野村ホールディングスの永井浩二・グループCEO
 
〈4面〉トマト銀行 創業・新事業支援を強化 
 
 【大阪】トマト銀行は創業や新事業の展開を目指す事業者の支援体制を強化している。4日から、新技術・新製品・新サービスなどの開発や事業化に必要な資金を提供するための新たな制度融資「トマト・ベンチャーローン(フォローウインド)」の取り扱いを開始するとともに、同行の地域成長戦略応援部に専用の相談窓口「ベンチャー支援デスク」を新設した。政府の成長戦略において「産業の新陳代謝とベンチャーの加速」などが重要項目に掲げられており、同行もこれに積極的に応えていく考えだ。
 
〈4面〉大垣駅前アーケード「OKBストリート」に 大垣共立銀

 【名古屋】大垣共立銀行が岐阜県大垣市のJR大垣駅前の商店街活性化に一役買うことになった。駅南側のメーン通りに沿った大垣郭(くるわ)町商店街のアーケードの愛称として、同行の頭文字から取った「OKBストリート」と名付けることが決まった。2日、同商店街組合理事長や同行のプロジェクトリーダーが集まり、会見を開いた。防犯灯の設置や情報誌の発行も計画しており、かつてのにぎわいを取り戻すことを目指す。同商店街組合は、駅南口から県道に面した両サイド350㍍に店を構える68軒で組織している。活性化事業では、OKBストリートと記されたストリートサインを22カ所のアーケードに掲げる。
 
商店街活性化に立ち上がった関係者

〈5面〉多摩信金 創業支援で4団体と締結
 
  多摩信用金庫(本店=東京都立川市)は立川市の創業支援を狙いに4団体と提携し、2日に立川市役所で創業支援事業の連携協定を締結した。相互に協力し取り組むことで、連携を強めて起業家を呼び込んでいくのが狙いだ。会見には団体の各代表が出席し意気込みを語った。連携した団体は多摩信金、立川市、立川商工会議所、日本政策金融公庫立川支店、立川市社会福祉協議会の5団体だ。すでに5団体は今年4月に「たちかわ創業応援プロジェクト」を発足したが、「5団体が公式に手を繋ぎ合って創業支援することは大きな意義がある」(清水庄平・立川市長)と、支援事業で締結し連携を図ることになった。
 
握手を交わす各団体の代表
 
〈5面〉新トップインタビュー 朝日信金 櫻井保夫理事長
 
  朝日信用金庫(本店=東京都台東区)の櫻井保夫理事長は今年6月に理事長に就任。金庫の経営の継続性を尊重しサービス業に徹して顧客の多様なニーズに対応している。特に中小企業支援では定量面だけでなく、定性面でも判断し全力でサポートしている。「経営者自身が本気になって経営に取り組むことが一番大切」と強調する櫻井理事長に中小企業支援、差別化戦略などを聞いた。
 
朝日信金 櫻井保夫理事長
 
〈5面〉少年野球大会開く 飯能信金
 
  飯能信用金庫(本店=埼玉県飯能市)は11月24日、30日に「飯能信用金庫理事長杯少年野球大会」開催した。夢を追い続ける子どもたちの健やかな成長を願い、少年野球を通じて地域活性化の推進と親睦を図るのが目的だ。大会は24日に飯能市岩沢運動公園で第1・2試合、30日に飯能市民球場で準決勝、決勝戦が行われた。対象は小学4年生以上(6年生主体)。参加したのは同信金営業エリアから12チームが出場した。試合は7イニング1時間30分で、延長は時間内9回とした。優勝に輝いたのは生越町代表の「生越グローイングス」。なお、大会終了後に閉会式がおこなわれ、飯能信金の高橋重雄常務は「地域の皆様のお子様の支援のために少年野球大会を開催している。今年で第2回目を迎えた。競技を通して参加した選手はおもいやりや感謝の気持ちを学んでいると思う。これがスポーツの素晴らしさ」と挨拶した。
 
優勝チームにトロフィーを授与する高橋常務
 
〈6面〉主要生保9月中間決算 基礎利益全社で増加
 
  主要国内生保の2013年9月中間決算が11月27日に出そろった。保険本業のもうけを示す基礎利益は、すべてのグループで昨年同期に比べ増加した。ただ、一般企業の売上高にあたる保険料等収入や足元の勢いを示す新契約年換算保険料はマイナスも目立つ。アベノミクス効果の円安株高で生保運営の柱である資産運用環境が改善、逆ざやからの脱出が顕著だった。内部留保だけでなく、契約者への増配なども視野に入ってきたようだ。
 
〈7面〉電子マネー、地方に広がり JCB 新生堂薬局に一括導入
 
 電子マネーの利用が地方に広がってきた。地方は今も現金決済が中心だが、競争が激しいドラッグストアなどの小売業態では、勝ち残りの切り札として、導入に前向きな企業が徐々に増加している。こうした潮目の変化を大手クレジットカード会社では商機と捉え、既存のカード加盟店を中心に導入への働きかけを強化、営業攻勢を積極化させている。

複数の電子マネーに対応した新型端末機 
 
〈8面〉Runner いちい信用金庫
 
 11月9日、いちい信用金庫(本店=愛知県一宮市)で恒例の「お菓子フェア」が開かれた。会場となった本店2階のホールには3000人もの人出でごった返した。いわゆるマッチングと言えば、ものづくりが王道。その道を極めた技術を異業種で結びつけたり、企業同士の協業を通じて売上アップを目指す。そんな中で食、それもデザートに特化したマッチングは珍しい。
 
3000人の人出となった今年のお菓子フェア
 
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