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【232】 2018年8月27日付 フィンテック最新事情(91)

すでにシティ銀では口座がなくとも取引ができるようになった
〝ナショナルデジタルバンク〟 米シティ
 
 米大手4銀行のモバイルバンキング・ユーザ獲得競争(前号)で、シティは米国市場のリテール戦略を見直し、不採算市場から手を引いたと紹介した。しかし、アメリカンバンカー紙(8月13日付)はそのシティが「リテールバンキング・ビジネス部門を再編、アジアとメキシコ市場で成功しているビジネスモデルを米国市場に持ち込み、従来のリテール部門とクレジットカード部門を統括する米国リテールバンキング・ビジネスのトップにアジアのリテールバンキング・ビジネスを統括していたアナンド・セルバ氏を任命した」と報道した。
 この背景は、米国市場のオペレーションに集中と選択の戦略を採ったが、昨年の実績は期待に反する結果に終わったことにある。そのために、米国内のリテールバンキング部門とクレジットカード部門がそれぞれ独立したオペレーションをしている弊害を見直し、アジアとメキシコ市場で成功している部門間の壁を除き、クロスプロダクト開発、意思決定のスピードアップが実現できる部門間のコラボレーションビジネスの実現に大きく舵を切った事になる。
・・・続きは紙面に掲載

【231】 2018年8月20日付 フィンテック最新事情(90)

大手行によってモバイルバンキングは激化していく
アプリの開発力競争が続く 大手米銀
 
 「モバイルバンキング・ユーザの獲得競争では、JPモルガン・チェース銀行が他行より差を広げ、リードしている」(バンク・イノベーション7月16日付)と、米銀大手4行の2018年第2四半期現在のモバイルバンキング・ユーザ数を比較した。
 それによると、1位のチェース銀行では3,160万ユーザ(口座:5,110万、モバイルユーザ比率:61.8%)。これに対して、2位のバンカメは2,530万ユーザ(口座数:6,740万、モバイル比率37.5%)、3位のウエルズ・ファーゴ2,200万ユーザ(口座数:7,560万、モバイル比率:29.1%)、4位のシティは1,000万ユーザ( 口座数: 2,130万、モバイル比率:46.9%)。
 米国市場のリテール戦略を見直し不採算市場から手を引いたシティを除くと、米銀大手では、2千万以上の顧客を有するモバイルバンキングが、それぞれで展開されていることになる。
 前230号でチェースのFINNアプリは、フィンテック対抗のミレニアム世代の市場と店舗を展開していない未開拓市場に焦点を当て、純粋にFINNアプリをマーケッティングしツールとして新規市場・顧客獲得をするサイバー戦略であると紹介した。チェースにとって、モバイルバンキング・ユーザをまだ増やせるとの確信を持ち、戦略を展開している段階にあると分かる。
・・・続きは紙面に掲載
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