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【272】 2019年8月26日付 フィンテック最新事情(130)

ハッカーは信頼が前提のクラウドシステムに侵入していた
Capital One データ漏洩の衝撃
 
 「ハッカーによって、クラウド上にあるCapital Oneのクレジットカードの顧客情報、1億600万人分が盗まれた」とウォールストリート紙(7月30日付)が伝えた。筆者は、この見出し「Capital Oneのデータ漏洩は、今後のクラウドのセキュリティに暗い影を落すであろう」を見た時、米国東海岸にある巨大なクラウド・センターがシステム障害を起こし、多くのユーザであった銀行に損害を与えた過去を思い出した。
 コスト削減を迫られる銀行業界には、コンピュータ関連投資のコスト削減の歴史を持つ。自営のシステムから共同システムへ、次に本社ビルを売却して賃貸に切り替えるのと同じ利点のアウトソーシングだった。
 そして最近では、巨大IT企業と呼ばれるAmazonなどがインターネット上に構築した仮想コンピュータ環境を多くの企業が使うクラウドサービスの活用。このように様々なシステム形態が出現したことで、経営者の悩みを解決してきた。とくに昨今、デジタルトランスフォーメーションが叫ばれ、クラウドが単なるコスト削減にとどまらず、デジタル化における銀行の戦略を実現するためのエコシステムのインフラとして、重要な位置づけになってきた。
・・・続きは紙面に掲載
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