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1月

【120】2016年1月25日付 フィンテック最新事情③

「即時に審査、すぐに資金化」できる
銀行の「パートナー」 OnDeck
 
 「米銀最大手のJPモルガン・チェース銀行は今年、ITに80億ドルもの投資をした。しかしスモールビジネス向けのオンライン融資サービスを開発するため、今まで考えもしなかった外部サービスを選んだ」。ウォールストリート・ジャーナル紙(15年12月30日付)はこの書き出しで、JPモルガン・チェース銀がOnDeckと来年早々に提携すると報道した。OnDeckは前号(1月18日付)で紹介したFinTech100のランク38位、07年設立のフィンテックで、14年12月に上場している。
 FDICによると、08年以前には年率7.3%の伸びを示していたスモールビジネスローン残高は、昨年9月末の全銀行ベースで5,890億ドルとピーク時の08年から16%も減少、特に、大手10行だけで38%減と大きい。 
 一方で、全行ベースの大企業向けのローンは同期間に37%も伸びている。
 JPモルガン・チェース銀は約400万のスモールビジネスユーザーを抱えているが、残高はここ数年ピーク時の約40%に留まっている。10万ドル以上のローンは多少増加しているが、10万ドル以下のローンへの対応が経営課題だった。
・・・続きは紙面に掲載

【119】2016年1月18日付 フィンテック最新事情②

ここでも〝中国企業の登場〞が注目された
20カ国に広がる FinTech100リスト
 
 世界中で、すでに金融サービスの破壊者とその名が認知されるのが先進フィンテック50社。そしてまだほとんど知られていない次の世代の新興フィンテックが50社。このリスト「FINTECH100」の2015年度版が、昨年、12月14日に発表された。KPMGとフィンテック投資会社のH2Ventureが、2014年から共同で、公表を始めているものだ。
 対象となるフィンテックは、登録を受け付けた世界中の自薦他薦のフィンテック各社。
 それに独自調査で選ばれたフィンテックの中から、①投資で得た総額②増資での増加率③地理的や業種別での多様性④消費者金融・マーケットプレースでの牽引者かどうか⑤注目度合いの高さ―これらを選定基準にその年の100社を選出した。昨年、10月30日に登録リストを締め切っている。
 今年のFinTech100には、世界20カ国のフィンテックが名を連ねた。これは、フィンテックによる金融サービスの「破壊」が全世界に広がっていることを示すものだ。しかもほとんどのフィンテックは、大胆で、破壊的な、ゲームチェンジャーの発想で注目を浴びそうなビジネスに、将来を見通す。 
・・・続きは紙面に掲載

【118】2016年1月11日付 フィンテック最新事情①

エコノミスト誌は表紙のタイトルに「破壊」と打った
「銀行が破壊される」衝撃度
 
 タクシー業界に「ウーバー」が出現してビジネスモデルが破壊された。この現象を「ウーバー化」と称される。
 ウーバー化で業界全体もしく自社のビジネスが破壊される事態が起きないか、あらゆる業界の経営者に共通の課題として浮上してきた。
 銀行業界でJPモルガン・チェースは、「シリコンバレーからフィンテックがやってきて我々のランチを食べてしまう」(昨年の株主総会でのダイモンCEO)と言った。
 金融サービスのインノベーションは、今までと同様に永遠のテーマである。
 しかしいま、ベンチャーキャピタルからフィンテックへの投資が過去5年間に250億ドルを超え、マーケットの2%を占め4,000社もあるといわれる“フィンテック”からの挑戦。銀行業界はどう対処すべきなのだろうか。
 「無視する」、「買収する」、「パートナーとする」、もしくは「競合する」など、選択肢はさまざま。2015年10月20日付のエコノミスト誌は、銀行とフィンテック、それぞれの経営者100人に、「競合相手をどのように分析して、自己評価しているのか」のインタビュー結果を、「銀行の破壊」のタイトルで発表している。
・・・続きは紙面に掲載
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