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2018年8月6日

2018年8月6日付 第2988号

1面

正しく稼ぐ
 顧客のために「新しい金融のビジネスモデル」を
  「同質」「内向き」の論理や視点、劇的変化へ
  「自立」こそキーワード 金融庁頼りでは生き残れず
 
 時代や集団を支配する考え方、価値観が劇的に変化する「パラダイムシフト」が起こる中、金融機関が「正しく稼ぐ力」を突き詰め始めている。「かつてあった『証券の回転売買による手数料稼ぎ』といったビジネスモデルは、長い目で見れば共存共栄ができない。つまりサステナブルではないということだ」と、某メガバンクグル
ープの社長は話す。金融機関の内向きの視点や倫理ではなく、顧客のために「新しい金融のビジネスモデルを」と真剣だ。顧客本位の業務運営を指すフィデューシャリー・デューティ(FD)も「ルールだから守らねばならない—と捉えるのではなく、いかに情熱や気概を持てるかにかかっている」と行員を鼓舞する。全国銀行協会の
藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)も7月の定例会見で銀行不祥事について問われ「FDの徹底は大原則。銀行の矜持を持ち、正しく稼ぐことが重要」と述べている。

2・3面(特集)

〈正しく稼ぐ〉 地域金融の戦略
 
 地域金融機関と地盤とする地域とは、まさに一蓮托生の関係にある。地方ではすでに人口減の影響が深刻化する中で、地域経済を支える主要プレイヤー以上の役割が期待されているのが実情だ。地域や地元マーケットをいかに盛り立て、新たなビジネスにつなげようとしているか。沖縄県と群馬、栃木の北関東2県では地域経済とい
うマクロの観点から経済と金融機関の関連について現地取材を敢行した。地域トップ行としての七十七銀行の戦略、近畿の地域金融2社それぞれの特徴的な取り組みもあわせて報告する。(沖縄の現地報告は7面)
 
【栃木・群馬の地域金融機関】
 人口減と「経済収縮」 どう受け止める、どう向き合う
  事業継続支援、観光促進策を見る
【大和信金】
 「半日観光県」返上へ
  吉野材使ったカプセルホテル
  奈良の宿不足解消に一役 中国人向けには「決済サービス」
【北おおさか信金】
 茨木市に新鮮野菜のアンテナショップ
  農業復活へ 産官学金で連携プロジェクト

4・5面(特集)

〈正しく稼ぐ〉
 「柔軟に 働き方も人も」 在宅勤務 20年に一騎か
 
 働き方の柔軟性を高める―いわば国家プロジェクトが力強く進展している。ワーク・ライフ・バランスの実現を図り、減少の一途をたどる総労働力の反転・確保につなげ、生産性の向上に帰結させる狙いがある。本欄では中核となる「制度」と先駆者的な役割を果たしている「人」に主な焦点を当て、その進ちょくを紹介する。専門家の意見もどうぞ。
 
 ロンドン五輪が先例
 地域金融の施行広がる 追う機密管理と生産性
 金融機関はロールモデルに 心身に障害があっても
 介護しながら働く、当たり前に 自ら介護「恩返し」にはならず

6面(ニュース 総合)

【KEYパーソンに聞く】
 NTTテクノクロス・串間 和彦 社長
  SIと自社開発、両輪が強み発揮
 
 NTT研究所の技術活用を核に、新会社NTTテクノクロスが発足して1年余り。串間和彦社長は「思った以上にシナジーが発揮できている」と自信膨らませる。受注先の要望に沿って情報システムの企画設計から運用まで一貫するシステムインテグレーション(SI)と自らの開発力で製品をつくるプロダクト事業の両輪を持つ「業界の中でもユニークな立ち位置」と強みを明かす。大手金融機関で積んだ実績を中堅、中小規模に広げる。

7面(特集)

〈正しく稼ぐ〉 沖縄経済最前線
 
 沖縄県が今熱い2017年の観光客数は939万6200人と初めて900万人を超えた。同年のハワイの観光客数も超えるなどアジアを中心に観光地としての魅力が評価されてきている。また、観光面での好調さに引っ張られるように地価の上昇率も著しい。沖縄経済がどのように充実してきたのか現地に足を運び確かめた。
 
 観光客数900万人超え けん引するインバウンド
  沖縄アジアの中心として
   輸出入びの拠点として輝く 存在感ます鹿児島銀
   所得の低さ課題 滑走路増えても効果は限定的
  「キャッシュレス」王国へ

8面(企画特集)

課題解決にクラウド・AI・データ分析
 金融ITソリューション イチオシ製品
 
 金融機関のテクノロジートレンドはAI、RPA、API、ブロックチェーンと言われている。特に金融機関が課題に掲げる効率化、高度化、規制対応に求められる共通したソリューションがAIになってきている。NBO/NBAの予測、融資審査、FAQ自動応答、マネロン/不正検知、ロボアドで利用されている。また、決済手段の多様化による金融システムソリーションも大事になってくる。クレジットカード加盟店契約業務(アクワイアリング業務)に必要なシステムを提供するクラウドサービスも好評だ。2018年夏季特集号では「金融ITソリューションイチオシ製品」と題して最新のIT技術を使った金融サービスで注目を集めるインテリジェントウェイブ、SAS、マクニカネットワークスを紹介する。
 
【インテリジェント ウェイブ】
 IOASIS  IFINDS  IGATES ASPサービス提供
 加盟店管理業務で収益基盤拡大へ 安心・安全な決済を実現
【SAS】
 プラットフォームを強化 「Viya」AI実用化を加速
【マクニカネットワークス】
 AIで融資診断を高速化 データ投入し判定理由を可視化
株式会社 金融経済新聞社
(キンケイ)
〒104-0045
東京都中央区築地7-12-14
TEL.03-6264-0881

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