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8月

【147】2016年8月29日付 フィンテック最新事情㉚

いつの間にか「地図情報」が定着した
「勘定系システム」 残された経営課題
 
 世界中から毎日送られてくる最近のフィンテック関連ニュースは、ブロックチェーン一色といえる。本稿(103号)で紹介したサンタンダー銀行(スペイン)が定義したFintech2.0の流れをくむものだ。ただ、まだFintech1.0として残された課題がある。
 バッチ処理(手形・小切手処理を支える)が起源の古いレガシー・システムでは、新しい技術を使ったイノベイティブなフィンテック・サービスは実現するのが困難、との問題だ。サイバー空間で銀行業を営む銀行システムでは、すべての取引をリアルタイムに処理ができなければならない。フィンテック対応には、オンライン化社会に向けた勘定系(コア)システムの近代化という大きな経営課題が残ると認識されてきた。
 アメリカン・バンカー紙は、この「新たな経営課題」についての議論経過を、次のように報道している。時間軸を追い紹介しよう。
 同紙は今年4月20日、「コアシステムに、転換期が近づいている」と報道。デジタル・バンキングのニーズに銀行が対応していくには、今や「古いレガシー・システムが妨げになっている」と指摘、100行の銀行経営者を対象にした調査結果を紹介した。を支店に呼び込むプロモーションに、最初の1時間で20人のプレイヤーが集まったと紹介した。 
・・・続きは紙面に掲載

【146】2016年8月22日付 フィンテック最新事情㉙

いつの間にか「地図情報」が定着した
営業店が、ポケモン・ゴーで変わる?
 
 7月6日に米、オーストラリア、ニュージーランドでリリースされたAR(拡張現実)のアプリ、ポケモン・ゴーは、たった2日間で米国のアンドロイド・ユーザー(スマートフォン・ユーザーの51%)の5%がダウンロード、そのうち60%の人々が毎日これを使い始めた。実に、「アンドロイド・ユーザーの3%が、ポケモン・ゴーを楽しんでいる」とThe FinancialBrand(7月12日付)が「銀行業界がポケモン・ゴーから学ぶもの」との見出しで報じた。
 米銀業界を代表するアメリカン・バンカー紙もポケモン・ゴーがリリースされた1週間後に「ポケモン・ゴーのユーザーが急激に広がったことは、スマホ上で使える素晴らしいサービスならユーザーが飛びついてくることを示した」と、改めて使いやすく付加価値のあるモバイル・バンキング・サービスの開発を続けることの重要性を指摘した。
 その記事の中で、C e n t e rState銀行(フロリダ)のマーケティング・チームが、ジャクソンビルとレイクランドの両支店内に、ポケモンを引きつける環境を設定。ポケモン・ゴーのプレイヤーを支店に呼び込むプロモーションに、最初の1時間で20人のプレイヤーが集まったと紹介した。 
・・・続きは紙面に掲載

【145】2016年8月1日付 フィンテック最新事情㉘

クラウドファンディングで150億円を集めた「DAO」だったが―
ハッカーに狙われたブロックチェーン
 
 Bank Innovationサイトは7月7日、ブロックチェーンの投資についてのGoogleトレンド調査結果を、「投資はすでにピークが過ぎたのか」と発信した。
 Googleトレンドの検索結果が示す数字は、2012年の213万㌦から13年に9,505万㌦、14年に3億6,253万㌦、15年に4億8,808万㌦と増えた。しかし今年上半期は1億6,070万㌦の実績にとどまった。12年からの累計投資額では11億1,000万㌦と巨額だ。しかしこの上期の低い実績から推測される今年の投資額は3億900万㌦と昨年比
37%もの落ち込みが予想されている。
 その背景に次のようなことが考えられる。熱い期待があったのは事実だが、金融サービスの中でブロックチェーンが使えるようになる時期(スピード)が、「短距離競争ではなく、マラソンのように時間がかかると、徐々に認識されてきた」ためである。それに加え、バケツで冷や水をかけるような出来事が、この6月17日に発生した。
・・・続きは紙面に掲載
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