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9月

【236】 2018年9月24日付 フィンテック最新事情(94)

有料化の成否はメンバーとの「分かち合い」をどう評価するかが握る
モバイルバンキング有料化への試み
 
 フィンテック(Meed社)から久しぶりに刺激的なニュース
「Meedは米国のモバイルバンキングを破壊する」との発表(9月7日付)があった。これに関してアメリカンバンカー紙(9月10日付)は次のように伝えた。
「サブスクリプション・モデルはモバイルバンキングで機能するのか」「オクラホマ州にあるコミュニティバンクのバレー・ナショナル銀行がフィンテックMeedと組んで、大手銀行やテック巨人のAmazonに対抗するためモバイルバンキング・サービスを有料化した。顧客にとっても銀行にとっても利点のある収益分配契約の付いた月額有料制(サブスクリプション・モデル)にする試み」と紹介した。
Meedの発表文は「どの銀行も、かわり映えのしない口座情報をただスマホの画面に表示しただけのモバイルバンキングを提供している。フィナンシャル・エコシステムを活用して、顧客にとって利益のあるモバイルバンキングを作り直さなければならない」と主張。
・・・続きは紙面に掲載

【235】 2018年9月17日付 フィンテック最新事情(93)

中小企業ビジネスに向けた「計画」は奥が深い
「アイスバーグ」計画の背景 HSBC
 
 今年、1月13日に欧州で施行されたペイメント・サービス指令
(PSD2)と、英国におけるオープンバンキング推進プログラムによって、「顧客データの共有」と「オープンAPI」の荒波が銀行業界に押し寄せた(「オープンバンキング元年 欧州」当稿205号1月15日付)と紹介した。
 この様な最新のテクノロジーと制度改正を背景に、フィンテック(チャレンジャーバンク)の挑戦を受けている英国において、HSBC銀行はオープンAPIを駆使した新サービス、顧客が1画面で競合他行を含む自身のすべての口座情報の管理ができる〝Connected  Moneyアプリ〟を開発した。これは「英HSBC銀行の逆襲 オープンバンキング」(当稿222号5月28日付)で採り上げた。
 そのHSBC銀行が「チャレンジャーバンクに対抗するために〝デジタルバンク〟を近く立ち上げる」計画だと英テレグラフ紙(9月2日付)が報道した。内部のコードネームを〝Project Iceberg〟としている。
・・・続きは紙面に掲載

【234】 2018年9月10日付 フィンテック最新事情(92)

香港には154行もの銀行があるのだが・・・
バーチャルバンクに免許 香港金融当局
 
 フィンテックの登場以来、いつフィンテック銀行が誕生するのかは大きな課題になっていた。スイスでいち早く「フィンテック銀行が誕生」のニュースが流れたが、今回初めて行政当局によって、一般的にテクノロジーをベースにした「バーチャルバンク」の名称で、銀行認可行政の1カテゴリーとして認められた。国際金融都市、香港での出来事である。香港には既に国内・海外を含め銀行は154行もある。支店は1129店舗、ATMが3300台と、密集して、世界的に見てもシンガポールに次いで二番目の〝ベスト・サービス・シティ〟だと言われている。香港にはすでにモバイルバンキングで代表されるサービスは各行が提供し競争している状況なのに、なぜなのだろう。
 香港金融管理局(HKMA)は今年2月、「バーチャルバンク銀行認可ガイドライン」を発表していた。2月6日から3月15日の間に民間からのパブリック・コメントを経て、改正ガイドラインを5月30日に正式に発表した。大方の意見はこの「バーチャルバンクの認可」には賛成だったようだ。
・・・続きは紙面に掲載

【233】 2018年9月3日付 サイバーリスク最新事情(30)

「ATMジャクポット」との表現が使われだした
「週末にハッキングされる銀行」 FBIが警告
 
 地球環境の変化に伴う気候の変化。気象庁から「想定外」とか今までに経験のない」と説明がある。「集中豪雨による被害に備え早めに避難を」と呼びかけているテレビ画面を見る度に、「自然災害とは、終わりのない人類の戦いである」との思いが強く残る。そしてこれは、「もう一つの終わりなき戦争」。テクノロジーの進化、インターネット社会の環境発展と共に、サイバー空間で繰り広げられるサイバーギャングとの闘い、“もうこれはサイバー戦争だ”と言ったサイモン・JPモルガン銀行(14年10月17日本稿67号)の言葉を思い出す。
 今回のサイバー戦争は、気象庁でなく米国FBI(連邦捜査局)から‟世界中のATMにサイバー攻撃を受けキャッシュアウトのリスクがある”と警鐘が出た8月3日(金)の翌日に起きた。「サイバーギャングは周到に準備した仕組みをインド第二位の信用組合で国内に大きなネットワークを持つCosmos銀行のATMネットワークに侵入させ、世界の28ヶ国の銀行のATMから12000件、それにインド国内の銀行のATMから2849件に及ぶ現金出金を繰り返した」という内容。「偽のVISA&Rupayデビットカードが使われ、約14億円に上る現金が各国の現地で雇われた出し子を使って引き出された」。
・・・続きは紙面に掲載
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