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2017年7月3日

2017年7月3日付 第2940号

1面

多重債務 しっかりモニタリング 
 消費者庁の基本計画工程表
  適切な取引実現 動き目立つ金融庁
 
 消費者庁は6月21日、2017年度以降の関係府省庁が講ずべき具体策の工程表を「消費者基本計画改革工程表」改定素案として開示、23日の公衆意見の募集結果とともにこれを公表した。消費者をめぐる府省庁からの監督規制範囲は広く、KPI(成果目標)を主に金融部分から「適正な取引」を取り上げ、別表にまとめた。

2面(総合)

「これまでの路線を引き継ぐ」と話す藤原一朗新頭取(右)と中村昌弘相談役
新旧頭取が会見 名古屋銀
 藤原新頭取 「地元行の責務を果たす」
 中村前頭取 「地域金融のあり方自問」
 
 【名古屋】名古屋銀行は6月23日付で新体制をスタートさせた。新頭取に副頭から昇格した藤原一朗氏が就任。4年間頭取を務めた中村昌弘氏は相談役および錦ビル会長に就いた。同日、本店で両者がそろって会見に臨み、中村相談役は「地域金融機関のあり方などを自問してきた4年間だった。今後は別の視点から名古屋銀行を見つめていきたい」と総括。藤原頭取は「地元にしっかりと軸足を置き、地元の銀行としての責務を果たしていく」と強調した。
 

3面(地域総合)

激戦区大阪に一挙2店舗 京都信金
 法人特化で融資開拓 周辺信金は警戒感も
 
 【大阪】京都信用金庫(京都市)が大阪に相次ぎ2店舗を出店する。
ともに法人特化型店舗で企業取引専門に営業する。大阪市内には7つの信用金庫があり、貸出金は2017年3月末で前年比5%を超える高い伸び率を上げており、融資の開拓余地がある。すでに近隣の大手信金でも大阪府への初進出を目指す動きがあり、大都市・大阪をめぐって信用金庫同士の激しい融資獲得合戦に発展しそうだ。

4面(大手行・証券・保険)

「AIG損保」が始動
 半年後の合併控えセミナー サイバーリスク最新事情を提供
 
 2018年1月に2社合併で誕生する「AIG損保」が始動している。米AIG傘下のAIU損保と富士火災が一緒になり国内最大の外資系損保になる。業界でも第4位の位置付け。6月27日にはメディア向けセミナーを開き、新会社のトップに就任予定のケネス・ライリー氏(AIU損保社長兼CEO)が「AIGとしてグローバルな情報を提供する」と話した。

5面(ノンバンク・ICT)

JCB 新中計「Plan2020」でもコアに
 海外展開を加速 重点発行国で加盟店拡充
 
 ジェーシービー(JCB)が海外事業を加速している。今年度からの新たな中期経営計画で重点発行国への事業展開を明記し、国際部門も改編するなど対応を厚くしている。アジア地域で国際ブランドは銀聯も強く、ブランド力の底上げは必至。国をあげてキャッシュレス化に取り組んでいるだけに期待も大きい。

6面(地域銀)

「カエルプロジェクト」進行中 百五銀
 3段階で業務・風土変革 時間外削減に成果
 
 【名古屋】百五銀行が2016年度から3段階で進める働き方改革。多様な働き方への対応を図り、労働生産性の向上につなげる取り組みが、早くも成果を上げている。1人あたりの残業時間の削減を実現した一方、たとえば住宅ローンの獲得額は増加させた。テレビ会議システムを使うなどして、業務フローの見直しも積極的。17年度は業務・風土変革期と位置づけ、定着を目指す。
 

7面(信金・信組)

議論を交わしたトークセッション
畑の上の太陽光発電に注目 城南信金
 ソーラーシェアでシンポ「原発700基分の電力生まれる」
 
 城南信用金庫(東京・品川)は6月27日、本店で「ソーラーシェアリングシンポジウム」を開いた。基調講演・事例紹介・対談・トークセッションを通してソーラーシェアリングの未来に向けて活発な討論が繰り広げられた。トークセッションでは同信金の吉原毅顧問が課題や展望について熱弁をふるった。
 

8面(文化)

コラボドーナツを手に持つモンペリエの神保里香社長
【Runner】 千葉興業銀
 地方創生の動きに広がり 民間主体で地域活性化
  落花生で〝農業再生〞
 
 千葉興業銀行が地方創生の推進態勢を全行的に整えて1年経つ。地盤の千葉県は消費地である東京に近く、しかも農業や観光といった地域資源に恵まれるが、東京寄りの一部の自治体を除くと、人口減で経済が縮小に向かっている地域も出ている。「恵まれた環境をいかに地方創生という果実につなげるか」―。こうした問題意識のもとで始めた地方創生を支援するさまざまな取り組みが、ここに来てようやく実を結び始めた。
 
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