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2015年3月16日

2015年3月16日付 第2835号

〈1面〉郵政3社 兆円規模で秋に上場 「安定株主」組成へ 簡保・預金 限度上限3000万を要望
 
 今秋の上場を目指す日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命をめぐる動きが金融関係者の間で活発になってきた。日本郵政と取引のある企業の一部で「安定株主の組成」に向け、本格的なトップセールスに入ってきているためだとみられる。郵政3社の上場は、兆円単位の大規模な売り出しになる。それだけに今後の金融市場にさまざまな影響を与えることは必至。自民党の部会では「証券会社や弁護士事務所が頭を抱える世界で類いのない難しい案件。特に金融2社の株式は『金融セクター』のポートフォリオに入るため、この代わりにどこか、例えばメガバンク株式を売る可能性がある」との声が出る。

〈2面〉中小支援で連絡会議 北近畿エリア 7金融機関  県の枠超え連携
 
 京都、兵庫、福井3府県の7金融機関は、「北近畿中小企業支援連絡会議」を創設した。中小企業支援への意識を共有し企業の成長や再生支援のスピードアップを図るのが狙い。北近畿エリアの金融機関が主体となり府県の枠組みを超えて連携し組織化するのは珍しく注目が集まっている。

〈3面〉特定調停で無税償却 中小規模企業の“整理”も スキーム活用で事業再生
 
 中小企業の事業再生の切り札として、特定調停を活用したスキームを推進する動きが浮上している。対応が必要な中小企業・小規模事業者は5万〜6万社ほどあるとみられているが、地域経済活性化支援機構や中小企業再生支援協議会など、政府の主な再生支援組織の対象は実質的に中堅企業以上に限られており、これまで資本金1億円以下の中小企業に適したスキームがなかった。中小事業者の整理を促す可能性もある。
 
〈4面〉インド関連2投信 高リターン 運用担うUTIアセット ティアギ・ファンド・マネージャーに聞く

 新生銀行の子会社、新生インベストメント・マネジメントが設定するインド関連2ファンドは2014年、好パフォーマンスを上げた。その運用を担うインド国内大手の運用会社、UTIアセットマネジメントのアジェイ・ティアギ・エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼ファンド・マネージャーは6日、同行本店で本紙の取材に対し、インドのマクロ経済の改善に加え、インドルピーの対円安基調も寄与したと説明した。さらに、組み入れ銘柄の選定に成功し、市場平均より高いリターンを生み出すことにつながったと述べた。
 
アジェイ・ティアギ(Ajay Tyagi)氏
 
〈5面〉「地域活力創造」目指す 八十二銀 3年間の新長計策定
 
 八十二銀行は11日、2015年4月から18年3月までの3年間にわたる長期経営計画「地域活力創造銀行への変革」を発表した。少子高齢化を背景に地方経済の成長率低下や都市部・海外への人口・資産流出の傾向が顕著になっているが、この現実に真摯に向き合いながら、顧客、地域経済、そして同行の永続的な発展を目指していく。主な具体策として、企業誘致支援、環境経営の深化、女性の積極登用などを掲げている。
 
〈6面〉[中国・四国地区信金特集] 課題解決に信金マン走る 緊密な連携取引先との深い絆

 
【大阪】人手不足や販路拡大、生産性向上など取引先企業の課題解決に向け奔走する地域の信用金庫。その内容は、補助金申請書づくりだけでなく、独自のサポート集団(玉島信用金庫)を設けるほか、メーカー出身者の採用(愛媛信用金庫)や資格取得による専門家養成など幅広い。これを突破口に課題解決につなげる例も増えてきた。広島県内4信用金庫(広島、呉、しまなみ、広島みどり)は合同で取引先の現場力向上を目的に「全員参加型生産保全運動(TPM)」を通じて支援事業を展開している。企業の課題解決サポートは多方面にわたっている。課題解決をめぐり、信金と取引先の関係はぐっと近くなったが、「企業の課題解決を確実に達成するためには取引先企業とのより深い関係を築くことが大切だ」(おかやま信金)と回答するように、今後取り組むべきところも見えてきた。中国・四国地区の中でも特徴ある信金の活動をまとめた。
 
広島信金の取引先

〈7面〉緊急通報に映像配信 京都中央信金 府県警へ1分前からの画像 防犯体制を強化、抑止効果も

 【大阪】京都中央信用金庫(本店=京都市)は9日から近畿地区の信用金庫では初めて、全営業店の非常用通知装置(コールサイン)に映像配信機能を追加し、防犯体制の強化を図った。従来の非常用通知は各府県警の通信指令センターに通知のみが届くものだった。新システムではコールサインを押すと同時に映像が送られるため、リアルタイム映像の確認とスムーズな緊急配備につながる。

〈8面〉『Runner』 日本ビジネスオペレーションズ 
  銀行の立場でATM周りを一手に 関西初のセンター設立次ステージに進化
 
 OKIの関連会社である日本ビジネスオペレーションズ(JBO)は2000年の創業以来、全国金融機関40行超のATM周辺業務を受託している。これまで東京を中心に4拠点だったATMサービスセンターを今月、大阪にも設け西日本地域の金融機関への支援をより手厚くしている。9日からすでに地方銀行3行の業務を開始。渡部隆社長は「金融機関ではATMを止めない、のがミッション。私たちは『ATMのゆりかごから墓場まで』をモットーにサービスを展開しています」と話す。利用者から入るクレーム対応、夜間の時間外勤務や連休中の休日出勤などATMの運用に携わる金融機関担当者の負担は決して軽くない。そのアウトソーシングを一手に担う。
 
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