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2014年8月4日

2014年8月4日 第2807号

〈1面〉自民・市場活性化小委「中古住宅の新たな出口戦略」
 
 自民党住宅土地・都市政策調査会、中古住宅市場活性化小委員会(委員長=鶴保庸介参院議員)は7月24日の会合で「中古住宅の新たな出口戦略」を大垣尚司・立命館大教授(移住・住みかえ支援機構=JTI代表理事)に聴取、大垣氏は総務省の「住民基本台帳の人口移動報告」のデータから「日本では人口循環が静かに始まっている」と別表をもとに説明した。消費税増税後に住宅供給の反動減が大きく、景気をけん引した住宅市場の低迷をどう打開するか模索しているもの。同部会に出席した金子一義・元国土交通相は「(過疎立地にあっても)『住宅価格』をつけられる仕組みづくりがポイントだ」と主張した。
 
〈2面〉全銀システム 稼働時間を拡大

 全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は全銀システムの稼働時間拡大を検討しており、10月に中間報告を行い、年内をめどに対応の方向性を取りまとめる。稼働時間拡大について、金融界では、ビジネスチャンスの拡大を期待する向きもあるが、一方ではコスト負担の増加を懸念する声も小さくない。

〈3面〉信託協会 信託活用、事業承継分野でも
 
 高齢化が進む中小企業事業者の円滑な事業承継・資産承継をうながすため、信託協会は信託を利用した事業承継の実現に向けた提言を継続して行っている。遺言代用信託などを用いれば相続時に経営上の空白期間が生じないといった利点があるが、1代だけでなく次の代もスムーズに後継者を決められる受益者連続型信託の課税の特例を受けていると、それぞれ移転時に課税されるといった負担が生じる。同協会ではこの特例を外し、事業承継税制の適用対象とすることになれば事業承継分野における信託利用がいっそう進むと判断している。
 
〈4面〉東京近隣地銀 東京への進出姿勢強化

 東京近隣の地方銀行の間で東京への進出姿勢を強める動きが目立っている。群馬銀行は12月に東京都内7つ目の拠点となる荻窪支店をオープンする。山梨中央銀行も今月から、「ローンスクエア」で行う生命保険の相談業務を西東京地区へ拡大した。両行とも、地元エリアだけでなく、東京での営業基盤を拡充することで、収益力のさらなる増強を図る。
 
〈5面〉都信協 「食のビジネスマッチング展」11月開催

 東京都信用組合協会(都信協、車田和男会長)が11月7日に東京・墨田の両国国技館で開催する「食のビジネスマッチング展」(商談会・物産展)は、出展企業が東京・関東・甲信越・東北地区26信組の取引先140企業が出展することになった。信組業界による大規模なビジネスマッチング展は初めてで3万人の来場を見込む。食の製造・生産・加工などを行っている取引先に専門バイヤーとの商談の場を提供することで販路拡大につなげていく考えだ。

〈6面〉渡邉生保協会会長 就任会見
 
  生命保険協会の第52代協会長に就任した渡邉光一郎会長(第一生命社長)が7月17日、日銀で会見した。協会長就任は2度目。ギリシャ問題などもあり「企業6重苦」とも言われた前回就任時に比べ、「政府方針も成長戦略が軸足。局面が変わった」と実感しているという。機関投資家としての側面でも貢献できる、という思いもある。長期の人口動態を見据えた国のあり方や戦略を検討する日本創成会議なども踏まえ、次世代のために持続可能な活力ある社会づくりに業界として寄与したいという。
 
〈7面〉カード規制見直し本格化

 クレジットカードを巡る法規制の見直しの動きが本格化している。ネット通販における消費者トラブルの増加をうけ、消費者委員会は7月に入り、割賦販売法をはじめ関連業法の見直しなどの提言を視野に検討を始めた。東京五輪を見据え、インフラ整備など利用拡大に向けた政策対応の検討も進んでおり、今後カード規制環境は変わっていきそうだ。
 
〈8面〉Runner 豊川信用金庫

 豊川信用金庫が中小企業の若手経営者や後継者を応援しようと取り組んでいるのが「かわしん次世代経営塾」。アベノミクスによる円安や株高で大企業の業績は好調さ鮮明にしているが、地域の中小零細企業に、その恩恵はまだ波及していない。どうしたら販路が広がり、売上アップにつながるかが一番の関心事だ。とは言ってもやみくもに、「買いませんか」「一緒に手を結びませんか」と声を張り上げるだけでは成果は期待できない。自分の会社の強みが何かを立ち止まって問い直す。そうすることで相手へのセールス力も増す。もちろん経営者として必要な資質を磨き、さらには地元企業同士のネットワークへの発展が期待できる。一方、同信金にとっては後継者との新たな関係作りのきっかけにもなる。
 
  
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