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2014年7月7日

2014年7月7日付 第2803号

〈1面〉新決済システム 政府主導で構築を
 
 
 自民党は6月19日に開いたIT戦略特命委員会資金決済に関する小委員会(小委員長=福田峰之参院議員)で「日本における資金決済の将来像2014年版」をまとめ、このなかで「政府主導での新たな決済システムを構築する」よう求めた。報告書は「資金決済の将来像」の「基本的考え方」として①20年の東京オリンピックを目途に「電子決済の推進体制の拡充と司令塔の確立を早期に行う」こと②すでに「海外の決済関連企業が日本市場に参入しており、決済情報も海外に流出している状況で、将来的に日本で決済情報の空洞化が生まれる可能性もある」③政府は「日本の技術力を生かした新たな決済システムを構築する必要がある」とした。
 
〈2面〉地域金融機関⇔地方自治体 意見交換の場セッティング

 関東財務局は管内(1都9県)の地域経済活性化を促進するため、地域金融機関と地方自治体などをつなげる「意見交換の場」を提供する仕組みをこのほど整えた。観光づくり、先端産業育成、中心市街地活性化、6次産業化など、地域金融機関や自治体を中核とした関係機関のニーズに基づくテーマに応じて、関係機関が随時参画するフレキシブルな場を設ける。同局が「ハブ」の役割を担う構図だ。このようなスキームを財務局が整備するのは初めて。管内の各財務事務所においても同様なスキーム整備を進める。
 
〈3面〉みずほFG 委員会設置会社 移行を決議

 みずほフィナンシャルグループ(FG)は新たなガバナンス体制を始動させた。6月24日に都内で開いた定時株主総会で委員会設置会社への移行が承認され、取締役会議長に就任した元経済財政担当相で政策研究大学院大教授の大田弘子氏をはじめ、指名および報酬両委員会のメンバーはすべて社外取締役で固めた。取締役13人のうち6人が社外取締役となる布陣だ。多くの株主からの質問に応じたこともあり、株主総会の所要時間は過去最長となる3時間34分を費やした。社外を含む取締役選任議案の賛成率は9割を超えた。
 
〈4面〉地銀の14年上半期株価 7割超上昇の堅調ぶり

 2014年上半期の地域銀行の株価は、全体の7割超が上昇を示し、堅調に推移した。アベノミクス効果で9割以上が値上りした13年通年に比べると騰勢は穏やかになったが、それでも安定傾向は続いている。さらに、例年地銀セクターは日経平均株価の動きを下回っているが、今上半期は日経平均をアウトパフォームしているのも大きな特徴だ。今後については、地銀再編観測などの強まりなどもあり、不透明感が漂う。
 
〈5面〉全国信金大会

 全国信用金庫大会が6月20日、東京・大手町の経団連会館で盛大に開催された。大会には安倍晋三首相、麻生太郎金融担当相、茂木敏充経済産業相、黒田東彦日銀総裁、三村明夫日本商工会議所会頭が来賓として招かれ、全国の信金理事長や関係者ら約800人が集結し実りある大会となった。大会で大前孝治全国信用金庫協会会長は、まず信金業界が取り組むべき課題について言及した。「アベノミクスの推進で円安・株高が進行し経済が明るさを増し、雇用・所得面の改善が進み緩やかな回復傾向が続いている。地方公共団体、商工会議所、大学などと連携を強化し官民一体となって中小企業再生、地域経済の活性化に取り組んでいきたい」と述べた。

〈6面〉先進医療給付金、直接支払い

 住友生命は6月24日、先進医療給付金を医療機関に直接支払うサービスを開始した。まず、高額な「粒子線治療」で実施する。通常、保険に加入していても、入院や治療にかかる費用は保険金や給付金が保険会社から支払われるまでは自らが一時、立て替え払いをする必要がある。その一時的な経済負担を軽減、契約者が治療に専念できるようにすることを目指す。昨年の金融審議会作業部会の報告を受けたもの。
 
〈7面〉カード事業から撤退 Jトラスト

 国内外で金融事業を手展開するJトラストは、国内のクレジットカード事業から事実上撤退する。傘下のKCカードをヤフーなど2社に約350億円で売却する。Jトラストは2011年に楽天のカード事業再編にともない当時の楽天KC(現・楽天カード)の一部事業を譲り受けて参入したが、3年で手を引く。買収を機にヤフーでは、ネット利用者を相手にした決済事業を強化していくとみられる。
 
〈8面〉Runner 福岡ひびき信用金庫

 福岡ひびき信用金庫(本店=福岡県北九州市)は、起業を志すやる気にあふれた女性の創業を支援する活動を5年前から継続して実施し、着実に成果を上げている。取り組みの核となっているのが「ひびしん女性創業塾」。この女性限定のセミナーには年齢を問わず多彩な人材が集い、夢の実現に向けて、華やかな空気のなかで熱の入った講義を繰り広げている。女性に限定した創業支援の取り組みは全国的にも珍しい。

 
しんきん地域活性化優秀賞の授賞式で同信金の野村廣美理事長(左)
株式会社 金融経済新聞社
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